2014年5月20日火曜日

大学行政管理学会_中部・北陸地区研究会、近畿地区研究会、大学改革研究会合同企画_第1回若手職員ワークショップ




大学行政管理学会_中部・北陸地区研究会、近畿地区研究会、大学改革研究会合同企画
第1回若手職員ワークショップ


日   時 : 2014年5月17日(土)
場   所 : 学校法人常翔学園 大阪センター
参加者数 : 約120名
ターゲット : 入職1~5年目までの職員




 若い職員達が大学の枠を越えて実行委員会を組み、学会のベテラン勢達と折衝を重ねながら、企画・立案・運営した研修会。彼・彼女たちは見事にやり遂げた。
その、記念すべき第1回ワークショップに講師として呼んでいただいた。大変な誉れだ。


 昨年、大学行政管理学会で、行く先々の分科会でことごとく一緒になった若者がいた。学会の新参にも関わらず単身乗り込み、しかも初参加で初発表。かなり面白い、クレイジーな奴だった。話をすると「モチベーション論」や「リーダーシップ論」など、興味分野がかなり近い。その後もメールでちょくちょくやりとりをしていた。その彼が今回の研修の発起人の一人、中心人物だ。


 もう一人のコアメンバーの女性は、彼女が学生時代からの知り合い。学生FDの世界ではかなり有名人。いやむしろスター的な存在の一人だ。彼女が職員になった時は嬉しく、頼もしい気持ちでいっぱいだった。就職後もいろいろなところでちょくちょく出会っていたが、ある研修の担当をしていた時に襲った「究極のピンチ」を救ってもらった命の恩人でもある。今思い出しても背中から嫌な汗が流れる恐ろしい体験だった(笑)


 この二人に託されたのだ、信頼されたのだ。他の会にも増して気合が入る。(いや、他のオファーもちゃんとしています。。。)
 基本は生まれながらに雑でツメの甘い人間。いつも勢いでやってしまうところだが、今回は事前に何度も二人に確認しつつ、いつになく慎重にコンテンツを作っていった。「参加者は何を欲っするんだろう」「どんな毎日を送っているんだろう」「どんなことが肌感覚として共感されるだろう」と一生懸命考えた。

相談の結果、ターゲットはこうした。

「職員に理想をもって就職し、意欲があって、能力が高くて、でも日々の業務の中で思った通りにならない歯がゆさを感じている、入職5年ぐらいの、転職組でない、プロパーの職員」

 プロパーとしたのは、転職組は苦しい時、前職での栄光にすがることができるからだ。大学業界や職員業界を否定することで自己肯定ができる。しかし、プロパーの職員は職員という職業だけで自分の存在意義を確立しなくてはならないので、転職組より更に自らの職業への深いコミットメントを通じて自己肯定感を獲得する必要があると思っているからだ。

 自分がプロパーである、元々無本位・無目的の縁故採用である、という、普通なら弱みともいえる要素さえも最大限武器として使おうと決めた。

 複雑なコンテンツ、叙述的な表現はできるだけ控え、シンプルにしようと決めた。時間も短いので学術的なところは徹底的に削ぎ落とした。過去の遺産をあわせ、一気に400枚ぐらい作ったパワーポイントの資料を、100枚ちょっとまで絞り込んだ。

 話したいことはキリがない、止めどなく出てくる。それを必死に絞る。絞る作業は難しい。間を間引けばいいというものではない。間引けばストーリが変わる時もある。そうなると次々に入れ替え、パズルになる。迷子になる。しんどい作業。だがこの作業が贅肉をそぎ落としていく大切な作業だ。



 私の講演は前座だ。本番は参加者が取り組むグループワーク。2つのセッションを通じて、10数名とみっちり、がっちりと出会うようにデザインされている。「単なる名刺交換だけの薄い関係性で終わる会にはしたくない」という主催者の執念だ。

 懇親会に80人が参加した、というのは素晴らしいことだ。2次会でも2-30人はいた。話し足りず3次会に言った連中もいた。このことをとっても会は大成功だったと言えるのではないか。主催者の若者たちの力だ。

 うかうかしているとぶち抜かれて、あっという間に置いて行かれる。連中はかなり手強い。
そうはさせんぞ!という気持ちになった。また今週も頑張ろう。


大学職員としてのキャリアデザイン(PDF)